こんにちは!しろくろねこです。
公務員保育士になるために絶対突破しなければいけないのが、自治体ごとに行われる「公務員採用試験」。
公務員保育士になろうと決めたはいいけど、採用試験がどのようなものなのかよく分からない、知りたいという方は多いと思います。
私が採用試験を受けたのはもう20年以上前ですので、正直「私の体験談は参考にならないかなぁ」とも思ったのですが、調べたところ、試験の内容は昔も今もさほど変わっていないようです。また私が公務員試験に合格した頃は、いわゆる「就職氷河期」で、誰もが公務員になりたがり、倍率も相当だった時代です。そんな中でも何とか採用に至った私の体験談はそれなりに参考になる部分もあるのではないかと思い、載せてみることにしました。
「保育士になるなら公務員保育士!」というのは、今や絶対ではありません。保育士の労働環境は見直される傾向にあり、民間にも大変良い条件で働けるところが増えてきているからです。
とはいえ、「保育士として勤めるなら公務員」というのは、今でも最適解の1つであると思います。トータルで見ると…ですが、公務員保育士の離職率は低く、キャリアを積んでいく保育者が多いのは確かです。
若かりし頃まとめた「保育士採用試験」の体験記を発信しますので、試験の内容や温度感など、何か参考にしていただければ幸いです。
↑若いころの保育日記♪
公務員保育士採用試験の実際
試験は各自治体によって多少の違いはありますが、1次試験が筆記、2次試験が面接・実技等となっている場合が多いようです。やり方はさまざまですので、受験する自治体の傾向をよく調べて試験に臨むことが大事ですね。
ここでは、私が経験した試験をモデルケースとして、1次が筆記、2次が面接等だったパターンを載せたいと思います。
1次試験
1次試験の筆記では、多くの自治体で「教養試験」と「専門試験」が行われます。
「教養試験」の出題分野は①社会科学(憲法、政治のしくみなど)②自然科学(物理、化学、生物など)③人文科学(言葉、歴史など)④判断推理(嘘つきは次のうち誰か、1位を取ったのは誰かなどを推理する)⑤数的推理(中学校の数学のようなもの)⑥文章理解(国語、英語)⑦資料解釈(グラフなどの読み取り)…といった感じです。
教養試験は「難しい」&「1問に費やせる時間が短い」。
おそらくですが、保育士を目指す方でこの「教養試験」をスラスラ解ける方は少ないのではないかと思います(私は当時も今も解けません)。しかも、試験では1問あたりを3分くらいで解かないと間に合いません。
私の場合、この教養試験対策では、苦手な分野、やる気の起こらない分野の勉強は置いておいて、逆に勉強が苦にならない分野を中心に取り組んでいました。また実際の試験ではモタモタ解いている時間はないので「この問題は時間をかけて解こう」という分野を決めて、最初から解けない問題はカンで埋めるつもりでやりました(5択のマークシート形式だったので、適当に解いても5分の1の確率で正解する)。
とにかく空欄は作らない、何でもいいから全て埋めて提出することが大事でした。
「専門試験」は社会福祉、児童福祉、発達、保健、保育原理、障害児保育などについて出題されます。授業で教わったことも多く出題されるので、学校を卒業して資格を取る方は、日頃の授業を大切にするとよいと思います。保育に興味があって真面目に授業を受けていれば解ける問題も多いので、問題集などをひたすら解きまくり、分からないところをチェックするという形で勉強をしていました。
1次試験はとにかくひたすら問題集を解いて、問題のパターンに慣れるようにしました。毎日学習を続けたことで「これだけやったんだから、悔いはない」という気持ちになりましたね。
2次試験
2次試験については、自治体によってやり方がさまざまです。ここでは、私が受けた自治体の例を紹介します。
A市
今、私が勤めている市です
面接、ピアノ、手遊び、健康診断、歌、適性検査が試験科目でした。
面接は、なぜA市を希望するのか、A市には公立保育園がいくつあるか、骨折した子どもがいたらどうするかなどを聞かれました。
ピアノは、バイエル60~100番をその場で指定されて弾いたのと、「かけっこをする時、弾く曲を弾いてください」というのが出されました(他には、なみあし、スキップなどを言われた方もいました)。
手遊びは4・5歳用、歌は0歳に向けてのものをやってみせるという課題だったので、「おべんとうバス」という手遊びと「たんたんたんじょうび」という歌をやりました(今にして思うと、0歳向けはわらべうたなど、違うチョイスもあったかなと思います)。
B市
面接(2回あった)、運動(握力、背筋力、ジグザグドリブル、反復横跳び)、ピアノ(課題曲、自由曲を1曲ずつ)、作文(どのような保育士になりたいか)、適性検査が試験科目でした。
ピアノの課題曲は「うれしいひなまつり」他2曲から選んで、初見で弾くというものでした。
C市
2次は面接と体力検査(握力と例対体前屈のみ)、作文、適性検査です。
面接では、他市と同様「なぜC市を受験したのですか」と聞かれました。
この市の2次試験は他と比べてとてもあっさりしており、あまり記憶がありません…。
2次試験の内容は自治体によっていろいろです。でも、大事なのはやはり「面接」なのかなという感じがします。
公務員試験は、面接が結構なウエイトをしめていると聞きます。1次試験でふるいにかけられ、みごと残ったのであれば、次は面接対策を進めるのがよいです。
私の場合は公務員試験の面接本などで予習をして日々練習をしました。今だとネットでも沢山の情報を得ることができますね。情報を基にシュミレーションしておくと自信になるかと思います。
合否について
結果的にこの3市とも「合格」だったのですが、今勤めているA市のみが「翌年の4月1日付採用」で、B市とC市については「採用候補者名簿に載る」というものでした(←いわゆる「空き待ち」のような状態でしたが、結果的には両市ともに採用の連絡をいただきました)。
役所の人事の方にきくと、「補欠合格」の場合でも人数を見越して合格者を出すとのことでしたので、「本当は公務員保育士になりたかったけど諦めて違う選択をする」かどうかは、慎重に判断した方がよいかもしれません(ただ絶対採用がくる保障はないので、難しいところですが…)。
ここに書いたのはあくまで私の場合の1例です。問題集を使ったり、各自治体の試験の傾向をよく調べて試験に臨んでくださいね。
コメント