こんにちは!しろくろねこです
今回のテーマは「今考えたい!本当に自分は「不適切な保育」をしていない?」です。
このごろよく耳にする「不適切な保育」という言葉。
静岡県裾野市や神奈川県横浜市で起きた保育所での「不適切な保育」や、神奈川県相模原市で起きた学童保育での事案などがニュース等で取り上げられていることを受け、世間の注目も高まり、世の中の「保育を見る目」が厳しくなっているのを感じます。
最近では、このような現状を受けて、厚生労働省が全国的な調査に乗り出しましたね。
→参考:保育所等における虐待等の不適切な保育への対応等に関する実態調査について(厚生労働省)
ところで、「不適切な保育」って、一体どのような保育を指すのでしょう。自分はやってないと思うけど…。
厚生労働省が掲げる「不適切な保育」「子どもの人権擁護」とは?
「暴力をふるう」「暴言を吐く」などが不適切であることは、多くの保育者が理解していると思いますし、「そんなこと、私はしないよ!」と思っているでしょう。
でも、「子どもの人権擁護」という観点で考えた場合、下記のような保育も「不適切」にあたる場合があります。
★○○できないと恥ずかしいよ、と声をかける
→恥ずかしいというのは大人の価値観の押し付けである。
★どなったり、「○○しなさい」と言葉がけをしたり、子どもが怖がるもの(鬼等)を出して子どもを保育者の思うとおりに動かそうとする。
→子どもに恐怖心を与えて思い通りに動かそうとするのは不適切。
★子どもが話しかけてきた際、「今忙しいから後にして」という
→子どもが話しかけてきた際は、できるだけ耳を傾けるべき。すぐに対応できない場合は「さっきは何だった?すぐに聞けなくてごめんね」とフォローする。
・・・いかがでしょう。
これらは厚生労働省のホームページを参照にした事例です。
→保育所等における虐待等に関する対応について(厚生労働省)
→保育園・認定こども園における人権擁護のためのセルフチェックリスト(全国保育士会)
意外と「身近に起こりがちかも」と感じませんか??
私はそう思って、自分が管轄する児童館・放課後児童クラブの先生たちにもこれらの情報を共有しました。
「人権擁護」の観点を無視した保育が「不適切な保育」であり、その最たるものが「虐待」として大きな事件となります。
また子どもの人権を考えない関わりが「苦情」または「紛争」リスクとなります。
これらに時間や労力が取られ、疲弊する事態は大きな損失ですよね。
そして何より、子どもの健全育成にはこの「人権擁護」の観点は欠かせないと思います。
(よく「現場が人手不足等で辛いからこういうことが起こるんだ」という主張があります。確かにそれらは不適切保育の誘因リスクではありますが、だからといってやってはいけないのです。「大変だから不適切な関わりをしていい」ということにはなりませんよね。)
「不適切な保育」に世間の注目が集まる今、自分の保育・自分が所属する組織は本当に大丈夫か。
支援の在り方を見直すきっかけにしたいですね。
コメント